(前回からのつづき)・・・法師温泉から湯宿温泉へ。
牧水は法師温泉で一夜、歌友と大いに楽しみました。
翌10月23日、早朝5時に法師を出発します。
吹路という部落の急坂にかかったところで、12,3才から20才までの
若い女たちのグループに会います。
先頭の一人だけが眼がみえ、あとはみな盲目でした。
これが有名な越後のごぜと呼ばれる 女旅芸人でした。
牧水は、このままこの山路で 彼女らに唄わせてみたいとふと思いました。
しかし 同伴の二人が、余りに善良な青年である事に気づき その思いを
断ち切ります。
猿ヶ京を過ぎた笹の湯温泉で昼食。宿の二階から斜め真上に 相生橋を仰ぎ、
両岸の崖の 鮮やかな紅葉を楽しんだようです。
湯宿温泉にさしかかると、牧水はひどく身体の疲労を感じます。
そこで 二人の同行の青年と別れ、まだ日は高かったのですが、一人だけ
湯宿の宿屋へ泊ることにします。
その宿屋が、当 ゆじゅく金田屋なのでした。
(つづく)
(館主 熊五郎)
2010年09月12日 (日) |
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